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【世界の絶景】不思議で巨大な穴ふたつ! 地獄の門 グレートブルーホール



【世界の絶景】不思議で巨大な穴ふたつ! 地獄の門 グレートブルーホール 





1.カリブの宝石『グレートブルーホール』

光り輝く広い海に、突如ディープブルーの巨大な穴が!
“カリブの宝石”とも呼ばれる『グレートブルーホール』は、ベリーズ珊瑚礁保護区として世界遺産(自然遺産)にも登録されているダイバー達の人気スポットです。
世界の「絶景」としても紹介される事が多い場所でもあります。



直径は313メートル、深さは125メートル。
氷河期時代には洞窟だったものが、氷が溶けて海の水位が上昇し洞窟が水没して出来たと言われています。



約180万~1万年の更新世。
珊瑚の死骸などによって、カリブ海の中に石灰岩層ができるのですが、その石灰岩層が地震や火山活動によって海上に隆起して、海から突き出した陸地のような形になりました。
何万年もかけて隆起したと言われています。

隆起した石灰岩層の地面には、木々が育ち、雨水を吸い込み、地面の中へ水脈として張り巡らすことになります。
この水脈から石灰岩層が浸食を起こし、地中に円錐形やドーム型の巨大鍾乳洞ができあがります。

やがて、地表の石灰岩層が溶け出し、巨大地震の影響もあり、中の大きくなった空洞との重みのバランスで天井部が崩壊し、巨大な穴ができます。

そして、約1万年前、第4氷河期が終わった頃に、海水が増し、地球上の海面が一気に上昇します。
地上にあった陸地の穴の高さよりも海が上昇し、陸地の穴は海の穴になったわけです。

昔の名残なのか、ホールの壁には鍾乳石があります。





2.トルクメニスタンのカラクム砂漠にある観光スポット「地獄の門」

旧ソ連の一部だった中央アジアのトルクメニスタン。
中央アジアの西部に位置し、国土の約85ペーセントをカラクム砂漠が占めています。
つい最近まで規制が厳しかったため、今でも情報が少なく謎の多い国という印象を受けます。



「地獄の門」は、カラクム砂漠のなかにある旧ソ連時代の掘削作業中の事故でできた巨大な穴で、科学者たちが有毒ガスが漏れ出ることを恐れてつけた火が、40年以上経った今も燃え続けているのです。



燃え続ける炎の正体は、天然ガス。
1971年、この地に埋蔵されている天然ガスを調査するべく、砂漠を採掘していた際に起きた陥没事故がそもそもの始まりです。

幸い、事故による怪我人はいなかったものの、直径50メートル以上にもなる穴からは、危険なメタンガスが絶え間なく吹き出てきます。
メタンガスは地球温暖化ガスのため、環境への悪影響を危惧し、すべてのガスを燃やし尽くそうと、火種を穴へ投下して点火したところ、数週間で収束する予測が大幅にはずれ、現在も燃え続けているというのです。

現状、消火手段はなく、天然ガスの埋蔵量自体が不明なことから、いつまでこの状態が続くのかは予想がつかないとのこと。

「地獄の門」と名付けられた場所は国としても不名誉なのか、大統領による封鎖指示が出たものの、いまだ解決にいたっていません。



一方では、独特の風景が話題を呼び、ここを訪れる砂漠ツアーも登場しています。
科学者たちの「誤算」によって誕生した「地獄の門」はこうして、天然ガスの埋蔵量世界第4位を誇るトルクメニスタンの象徴となっています。

実はこの穴には何故か蜘蛛が大量に近づいてくるそうです。
ガスに含まれる成分に蜘蛛が引き寄せられてくると考えられていますが、長さ15cmくらいのiPhoneサイズの蜘蛛たちが、毎日地獄の門へ飛び降り自殺しているそうです。



感染したら脳が溶かされて死亡する! 日本にもいる危険な微生物 脳食いアメーバ フォーラーネグレリア



感染したら脳が溶かされて死亡する! 日本にもいる危険な微生物 脳食いアメーバ フォーラーネグレリア






フォーラーネグレリアは、湖、川、温泉などの淡水でよく見られるアメーバの一種です。
大きさは50分の1ミリ程度で、土壌や中および、湖や池、河川などの淡水に生息し、細菌などを捕食して生活しています。



25~35℃の温かい水の中で見つかる事が多いですが、40度以上の高温にも耐性があって、温泉や工場の排水で見つかることもあります。

このフォーラーネグレリアは、人間に重篤な症状を引き起こします。
汚い川で泳いだりして、フォーラーネグレリアが水と一緒に鼻に入ると、匂いを司る嗅球に入って、嗅覚と味覚が失われます。
続いて、脳につながる嗅神経をたどって頭蓋内を通り抜け、5日ほどで脳に侵入してきます。



体内の免疫細胞がフォーラーネグレリアへの攻撃を開始することで、初めは嗅覚認知の変化が起こり、続いて、発熱、頭痛や嘔吐などの症状が現れます。
その後、感情を司る前頭葉が冒されて、精神錯乱や幻覚に襲われ、脳幹と脊髄が分断されて、昏睡やけいれんの後、呼吸不全で死亡します。

初期症状が風邪に似ているので、多くの人は病院には行かずベッドで休んで治そうとします。
しかし、その間、どんどん脳が冒されてしまい、手遅れになってしまいます。
治療法も不明で進行も早く、ほとんどの患者が、初期症状が現れてから1日から2週間の間に死亡します。

致死率はなんと97%にもなります。



たった一滴でも、フォーラーネグレリアの潜む水が鼻に入ると感染してしまいますが、口から水を飲んでも感染しないといわれています。

この殺人アメーバは南極以外のすべての大陸で発見されていて、2012年までに16ヵ国で310件の感染が報告されています。

アメリカでの報告件数が最も多くて、1962年から昨年までの間に143件の感染が報告されていて、生き延びた人はたった4名です。
生き延びることができた患者はみんな、初期段階で抗寄生虫薬などの投与を受けていますが、脳の奥まで達すると、もはや薬は効きません。
脳がぐちゃぐちゃに破壊されてしまうので、脳喰いアメーバとも呼ばれています。



湖や川、池で泳いだり、ダイビングをした人がこのアメーバに感染して数日後に死亡するといった事例がほとんどです。
しかし、プールで泳いで感染した患者が出ました。
44歳の男性が屋内プールで泳いだ後に、脳喰いアメーバに感染したのです。
この男性はプールで泳いで5日前に、激しい咳に苦しんで救急搬送されましたが、意識不明になって、病院搬送から5日後に死亡しました。

さらに、水道水から感染する人も出ました。
2011年にアメリカ、ルイジアナ州で男子大学生と50代女性が相次いで感染して死亡しました。
徹底的に調査した結果、男子大学生の家では温水器から、50代女性の家では浴槽から脳喰いアメーバが検出されたのです。
そして2人とも「鼻洗浄器」を使用していたことがわかりました。
これらのことから、温水器や浴槽内で増殖した脳喰いアメーバが鼻を洗浄した際に感染したとわかったのです。

さらに2020年、6歳の少年が家のホースの水からフォーラーネグレリアに感染して死亡しました。
水質調査の結果、市の中心部にある消火栓近くの貯水タンクと少年の家のホースの3箇所で陽性結果が出ました。
塩素による消毒も脳喰いアメーバの殺菌に効果があるとされていましたが、消毒されているはずのプールや水道システムからフォーラーネグレリアが発見されたことで、街中がパニックになりました。

残念なことに、フォーラーネグレリアは日本にも存在して、実際に被害者が出ています。
1996年に佐賀県鳥栖市で25歳女性がフォーラーネグレリアに発症しました。
この女性は発熱、頭痛、嘔吐のあと、昏睡状態で救命救急センターに緊急搬送されましたが、10日ほどで死亡しました。
そして、死亡後の病理解剖でショッキングなことがわかりました。
その女性の脳は形状を保てないほど、ぐちゃぐちゃになっていたのです。



注目すべきは、この被害者が感染したのが冬だったことです。
つまり、川や湖の水経由で感染したのではないということです。

どこで感染したのか結局わかりませんでしたが、原因と考えられたのは、温泉でした。
フォーラーネグレリアは46℃のお湯の中でも生息できるのです。

アメリカ北部の寒冷なミネソタ州でもフォーラーネグレリアが発見されています。
地球温暖化の影響でとフォーラーネグレリアの脅威が拡大しているのです。



常日頃から水が鼻に入ることを避け、水道水を使った鼻洗浄は避けるべきです。
鼻洗浄するのであれば、専用の薬品を使ってください。
川や淡水ではあまり泳がない方が身の為です。

致死率100%! 罹ったら最期! 絶対助からない! 狂犬病


致死率100%! 罹ったら最期! 絶対助からない! 狂犬病




狂犬病は、犬やその他の動物にかまれることで起こる人畜共通感染症のひとつで、世界で毎年6万の患者が死亡しています。

狂犬病の怖いところは、いったん発症したら有効な治療法はなく、ほぼ確実に死に至ることです。年間約6万人もの命が奪われる一方、発症後に生き残った事例はこれまでで世界で6人のみです。
狂犬病は、発症するとほぼ100%死亡するという恐ろしい病気なのです。

インドや中国などアジアでの発生が大部分ですが、アフリカ、ヨーロッパ、北米・中南米など全世界でみられます。
現在、狂犬病の発生がない国は、ノルウェー、スウェーデン、アイスランド、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、日本、グアム、ハワイ、フィジー諸島のみとなっています。

2013年まで台湾も清浄国として数えられていましたが、イタチアナグマ143例、ネズミ1匹、犬1例に狂犬病の感染が確認されて除外されてしまいました。



狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれることで、咬まれた傷口から狂犬病ウイルスが体に侵入し、長い時間をかけて人の筋肉などで増殖します。
その後、筋肉などで増殖した狂犬病ウイルスが、1日数ミリの速さで神経を侵しながら中枢神経に向かい、やがて脊髄まで移行し、発症にいたります。

一般的には、ウイルスが体内で増殖して、症状が出るまでの潜伏期間は1ヵ月から3ヵ月ですが、中枢神経からの距離によって、手足を咬まれたら数カ月、顔なら数日で発症するといわれています。長い場合は数年という場合もあります。

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狂犬病の初期症状は、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、悪寒といった、風邪のような症状です。
通常は数日から1週間程度このような症状が続きます。
それに引き続いて、狂犬病に特徴的な症状である、興奮や不安状態、錯乱、幻覚、攻撃的状態症状を呈します。

特に特徴的なのが、水を恐れる症状、恐水症です。
これは、水を飲みたくなり、飲もうとしても、中枢神経障害のために喉が痙攣してとても苦しく激痛を伴うため、水を恐れるようになる症状です。

ハロウィンでおなじみの吸血鬼ドラキュラは、オオカミやコウモリと一緒に現れ、水(聖水)やにんにく、日光や十字架を極度に恐がって、夜に凶暴になるとされています。
これらの振舞いは、実は狂犬病の症状をモデルにしているといわれています。

狂犬病ウイルスは、イヌやオオカミ、コウモリが最も主要な宿主で、大脳辺縁系に感染すると、夜に譫妄、凶暴性を認めるようになります。
また、錯乱状態となった患者は攻撃的になり、看病をする人に咬みついたりします。
さらに知覚過敏のため、水を恐れ、臭いが強いニンニクや光を避けるようになり、十字架を怖がるなどの先端恐怖症の症状が現れます。

18世紀の前半、東ヨーロッパでイヌやオオカミに狂犬病が大流行し、そのうえ当時のヨーロッパでは吸血鬼が人々の話題になっていたことから、吸血鬼伝説がその当時流行した狂犬病の症状と結びついて、現在の吸血鬼のイメージが出来上がったと考えられています。

日本では撲滅された狂犬病ですが、海で囲まれていて清浄国と言われている日本でも、気づかない間に感染が広がっている可能性があります。
現在はグローバル化の時代であり、人やものや動物も速い速度で移動しています。
密輸や何かの事故で、狂犬病ウイルスに感染した動物が日本に侵入する可能性もあります。
日本では検疫などで、狂犬病を水際で食い止めていますが、感染した野生動物が密輸などで国内に侵入し、そこから広がる可能性はゼロではありません。
近隣国では未だ狂犬病の発生は多く、いつ日本に侵入してくるかわからないのが現状です。

また、外国からの船が出入りする港から狂犬病に感染したネズミやコウモリが入り込んでしまった場合、ワクチン未接種の犬がそれらに噛まれるなどして、狂犬病が広がってしまう可能性はあります。
いくら50年以上狂犬病の発生がない清浄国だったとしても、海外では狂犬病によって多くの人たちが命を奪われていますし、海外の船が出入りしている以上、いつ狂犬病が発生してもおかしくありません。



日本では1957年以降国内発生はみられませんが、1970年にネパールからの帰国者1名と、2006年にフィリピンからの帰国者2名が現地でイヌに咬まれて帰国後死亡した事例があります。
日本では既に撲滅された狂犬病ですが、海外ではまだ注意をしなければならない病気なのです。

近年、海外で動物とふれあうツアーが人気ですが、動物から人にうつる感染症には注意が必要です。
海外では犬を放し飼いしている人は多く、海外では無防備に動物に近づいてはいけません。
感染の危険のある地域への海外渡航者は、充分な予防と対策が必要です。

狂犬病は、病気を発症してからの亡くなり方もとても悲惨な病気です。
水を見るのも恐ろしくなるほど嚥下時に痛みを伴います。このため、食事も摂ることができず、唾液の過剰分泌、食欲不振、不眠となり、病気が進行すると風や光にさえ痛みを感じるようになります。
そして自分が発症してすぐは、まだしっかりした意識も残っているため、自分が段々と狂っていくのが認知できてしまうため、精神的にもとても辛い病気なのです。



最近、飼い犬に狂犬病の予防ワクチンを接種させない飼い主が増えてきています。
狂犬病ワクチンは、大切な家族の一員である犬の命を守るためだけではなく、人間の命を守るためのワクチンであることを忘れないでほしいです。
面倒だから、どうせ日本は狂犬病がないから、注射を打たせるのは可哀想だから、という理由から、狂犬病ワクチン接種を怠ったことが原因で、その大切なワンちゃんが多くの命を奪ってしまうことにもなりかねないのです。


途上国での狂犬病ワクチンの問題点

・温度管理が不適切で効果が減弱している
・ワクチンの期限切れ
・中国製ワクチンと書かれた無効な水である可能性

このような要らぬ心配事を無くすためにも、事前にワクチン接種しておく事をおすすめします。


感染したら内臓を喰い荒らされる! 気づいたらすでに手遅れ! 日本にいる危険な寄生虫 エキノコックス


感染したら内臓を喰い荒らされる! 気づいたらすでに手遅れ! 
日本にいる危険な寄生虫 エキノコックス




1978年に公開された映画『キタキツネ物語』で、キタキツネは一気に人気者になりました。
北海道にあるキツネ牧場は、ツアーでも人気の高い観光スポットです。



キタキツネと聞けば、エキノコックスという言葉を思い浮かべるヒトも多いと思います。
キツネ牧場とかで人が飼育しているキタキツネはきちんと管理されているので、エキノコックスに感染しているものはいませんが、野生のキタキツネと接触するのは非常に危険です。
野生のキタキツネは北海道内で五万から十万頭ほど棲息していますが、エキノコックスの感染率は38%に達しています。
実に、2.6頭に1頭という高い割合なのです。



エキノコックス症は人獣共通感染症で、キタキツネの腸管に寄生するサナダムシの仲間です。



成虫はキタキツネなどの終宿主の腸に棲み着いて卵を産みます。
産み落とされた卵は糞に混じって体外に出されますが、ネズミがエサと共にエキノコックスの卵を摂取すると、飲み込まれた虫卵はネズミの腸で孵化し幼虫となって、肝臓に移って増殖します。
しかし、エキノコックスはネズミの中では成虫になりません。
幼虫のまま、肝臓で増殖するだけです。
このネズミのような存在を中間宿主といいます。



次に、この幼虫を宿したネズミをキツネが食べると、幼虫は消化されることなくキタキツネの小腸に取りつき、成虫に育ち、卵を産むというサイクルを繰り返します。
このキツネのような存在を終宿主といいます。

実は、人間はネズミと同じ、エキノコックスの中間宿主になります。
だから、エキノコックスの虫卵を体内に摂取してしまうと、ネズミの場合と同様、腸で孵化し、幼虫が肝臓に移って増殖します。
他に肺、腎臓、脳が冒されることもあります。
このようにエキノコックスの寄生によって引き起こされる症状をエキノコックス症と呼びます。

エキノコックスはとても危ない寄生虫で、エキノコックス症は罹ったら届け出が義務付けられている程の、恐ろしい病気なのです。

肝臓に寄生した幼虫は、そこでソフトボール大の癌のような病巣を作って、重篤な肝障害を起こします。

治療方法は、初期ならアルベンダゾールという駆虫薬を飲んで、孵化したばかりでまだ腸に入る幼虫を駆除します。



症状が進行した場合、根治する方法は手術で病巣を切除するしかありません。
しかし、症状が出現した段階では取りきれない状態になっている事がほとんどです。



エキノコックスの恐ろしい点は、知らないうちに感染して病気が進行してしまうことです。
この病気は人での潜伏期間は15年から20年と長期間です。
つまり、15年から20年は無症状のままなのです。
長い間感染に気づかず、症状が現れて気づいた時にはすでに手遅れというケースが少なくありません。
末期には重度の肝機能不全になって、症状が現われているのに治療せずに放置したりすると、5年後で50%、10年後で90%以上の患者が亡くなります。




犬が感染する場合も

成虫が寄生する相手はキタキツネだけではありません。実は、イヌやネコも終宿主になるのです。
飼い犬や飼い猫が散歩中、あるいは放し飼いしているときに、エキノコックスに感染したネズミの死体を食べたりすることで虫の幼虫が体内に侵入し、感染します。
感染した犬や猫は糞便中に多数の卵を排泄し、排泄された卵は水や野菜を通して人間の口に入り、感染します。
都会の札幌で、室内犬からエキノコックスの卵が検出されたこともあり、北海道で飼育されているイヌの1%がエキノコックスに感染しているという報告もあります。

イヌやネコが感染した場合、排出したエキノコックスの卵が動物に接触した人間の手などについて口に運ばれ、感染が起こる可能性が高いのです。

一方、イヌやネコ、キタキツネといった終宿主は、エキノコックスの成虫は小腸に寄生し、肝臓に移行しません。
下痢はしても肝臓が冒されることはなく、腸に寄生しているから虫下しで容易に駆虫する事ができます。
イヌもネコもキタキツネも、下痢するくらいで重症になることはありません。

キツネは、牛や豚の胎盤といった畜産廃棄物や家畜用の餌に寄ってくるため、多くの感染者は畜産関係者です。
次いで多いのは山歩きをする人たちで、野イチゴなどを摘んでそのまま食べたり、山の湧き水をそのまま飲んだりすることで感染するケースが多いとのことです。

北海道で山歩きをすると、山の中で奇麗な水が湧き出ている場所がたくさんありますが、湧き水をそのまま飲むことは危険です。
水の沸き出る場所にはキタキツネもやってきて水を飲むので、周囲に糞が落ちていることも多いのです。
山には危険がいっぱいあるってことを、心に刻んでおくことが大事です。




感染したかも……と思ったときは……

山で野イチゴをそのまま食べたり、山の水を飲んでしまったらどうすればいいのでしょうか?
感染したと思ったら病院にいって、駆虫薬を1か月ほど飲み続けて、腸で孵化した幼虫が肝臓に移る前に駆除します。
それから、3年に1度のエキノコックス検診を5回受診します。
感染していないと確信できるまで15年以上もかかるためr、長い時間、注意を払う必要があります。


実は、エキノコックスは北海道だけの風土病ではない。

これまでは、エキノコックスは北海道でしか定着していないとされてきましたが、最近は
少数ながら本州での感染事例も報告されています。
2005年には埼玉県内の野犬からエキノコックス虫卵が検出されました。



最近は、北海道でも山菜取りを趣味にする人が増えてきており、山麓に湧き水を取りに行く人も多くなっています。
イヌを山野に連れて行って放して遊ばせているうちに感染した小さなネズミの死体を食べ、それを知らずに本州に連れ帰ってしまっているとも考えられます。

エキノコックスは、本州ではまだ「知る人ぞ知る」数少ない病気ですが、人知れず少しずつ広がっているのです。


エキノコックスの予防方法

北海道を旅行したら、道路を歩いているキタキツネが人間に近づいて来る事がよくあります。
観光客が餌を与えるため人間に馴れてしまっているため、車も人も怖がりません。
しかし、野性のキタキツネに近づくことはとても危険な行為なのです。

エキノコックスの予防方法を以下に記します。

・北海道では、キタキツネと接触しないこと。
・土や草木などに触れたら手を十分に洗うこと。
・野イチゴや山菜は良く洗ってから食べること。
・清流といえど、生水は飲まないこと。飲む場合は、必ず沸かして、エキノコックスの卵を殺してから飲むこと。
・流行地域では犬を放し飼いにしないこと。


治療法なし! 感染したら脳を喰われる! 日本にいる危険な寄生虫 アライグマ回虫

治療法なし! 感染したら脳を喰われる! 日本にいる危険な寄生虫 アライグマ回虫


日本人と寄生虫

下水道がほぼ100%整備され、衛生管理が十分行き届いた世界有数の清潔な国となった日本。
今の日本では寄生虫に感染する火著は少なくなりました。
しかし、一昔前まで、寄生虫は日本人にはなじみの深い存在でした。
誰もが腹にぎょう虫を飼っていて、昔の日本人は8割の人がぎょう虫持ちでした。

衛生的になった今の日本では、寄生虫に対してかなり無防備になっていますが、実は今もその危険性はなくなっていません。
ペットブームや新しい食習慣の流行、地球規模での激しい物流など、日本人の生活が大きく変わる中で、これまでは知られていなかった寄生虫が人間に感染し、猛威を振っているのです。

そこで、どんな寄生虫がいて、どういうルートで人に感染するのか、知っておくことが寄生虫の感染予防につながります。


日本人の生活を脅かす外来生物

アライグマは北米原産の哺乳類で、元々日本にはいませんでした。
っしかし、1980年から2000年頃までは日本でペットとして人気が出て、北米より多数のアライグマが輸入されました。

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しかし、アライグマは成長すると凶暴になって手に追えなくなるため、多くの飼い主が飼いきれなくなり、野外に逃がしたのです。
そのため、日本のあちこちでアライグマが野生化し、今も増え続けています。
現在、沖縄を除く46都道府県すべてで、アライグマの繁殖が確認されているのです。
現在ではアライグマの輸入は禁止されています。

野生化したアライグマは田畑の作物を食い荒らしたり、鶏を襲ったりする害獣として、駆除の対象となっています。





アライグマ回虫

いわゆるヒト回虫は、日本人にはなじみのある寄生虫でした。
今でも全世界の10億人以上が感染しているといわれていますが、この寄生虫でひどい症状になることはほとんどいません。

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しかし、アライグマに寄生して北米から日本に入ってきたアライグマ回虫は、非常に危険な寄生虫なのです。

ヒト回虫は、腸に寄生し、下痢や食欲不振を起こす場合もありますが、深刻な症状になることはありません。
しかし、アライグマ回虫は人間に感染した場合、脳に達して急性障害を発生させ、最悪の場合、死に至らしめます。

そのうえ、アライグマ回虫症には治療薬がなく、感染すると、命が助かったとしても失明したり、麻痺などの後遺症が残る場合もあります。


アライグマ回虫のライフサイクル

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成虫が産卵した大量の虫卵は、糞便を通じて外界に放出され、約2~3週間で感染力を持つ幼虫包蔵卵まで発育します。
この「感染幼虫包蔵卵」をアライグマではなく、ヒトやネズミ、ウサギ、鳥類などが経口摂取すると、幼虫が急速に成長しながら体内を移動します。
特に、眼および中枢神経系に移動して幼虫移行症を引き起こし、重篤な脳神経障害の原因になることが知られています。

北米では、アライグマの糞で汚染された土や物で遊んだ子どもたちが寄生されることが、今も大きな問題となっています。

アライグマ回虫に感染したアライグマは、毎日数百万もの虫の卵を排泄します。1年365日、数億の卵をたった一頭のアライグマが排泄するのです。
しかも、虫卵は非常に生命力が強く、数年間にもわたって生き残ります。
その上、 ほとんどの「消毒用薬剤」に対して抵抗性があり、 これを不活処理する方法は加熱、 焼却以外には無いため、 森や池などの自然環境が ひとたびアライグマ回虫卵で汚染された場合、 その完全除染は極めて困難です。

そして、ふとしたきっかけでヒトが虫卵を摂取すると、感染するのです。

幸い、日本ではこれまで人間への感染例は報告されていませんが、野生化したアライグマからアライグマ回虫が見つかっています。

アライグマの住んでいる場所に近寄らないこと、土に触れたら良く手洗いをすることが、予防には重要です。

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