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鮮血のエクスタシー 2


鮮血のエクスタシー 2

 虐めてほしい……?
 恥ずかしいことされたいの?
 恥ずかしいことされて、それを人前に晒されてみたいの?

 一糸まとわぬ恥ずかしい姿で、後ろ手に縛られていた。ベットの上で足を大きく広げられ、粘液を垂れ流している女の大事な部分を晒す惨めな格好が、沙羅の目の前にさらけ出されている。自分の恥辱的な姿を思い浮かべると、全身に鳥肌が立って震えてきた。
 沙羅に二の腕や肩を撫でられ、アンナが声を上げて身体を震わせた。
「虐められると、興奮するんでしょ? そうなんでしょ? 素直に認めなくっちゃ。自分が虐められて感じる変態マゾだって」
 冷たい声で言い放つと、沙羅がアンナの尻を掌で叩いた。
「いや……」
「ちゃんと言いなさい。虐めてほしいんでしょ?」
「虐めて……」
「恥ずかしいこと、して欲しい?」
「恥ずかしいことを、いっぱいして……」
「それが、あなたの願望なのね」
「そう……」
「やっぱり。あなたはやっぱり変態マゾよ。 虐められて感じる、変態マゾなの」
 言葉で虐げられるとこの後の展開に対する黒くて甘い期待感が心に広がり、アンナの鼓動はさらに早くなった。
「じゃあ、その虐められて感じる変態マゾは、今何をされたいのかな? よくわかるように教えなさい。大きな声ではっきりと。それとも、もっとお預けにしてほしいの?」
「いや……」
「虐めて欲しくてたまらないんでしょ? この変態!」
 変態……。
 虐めて欲しい……。
 もう、我慢できない……。
「苛めて……。バイブで……乱暴にして……」
 その言葉が自分の口から発せられた瞬間、あまりの恥ずかしさで気を失いそうになった。唇が細かく震えているのが、自分でもわかる。
 恥ずかしさで心臓の鼓動も早くなり、息も熱くなっていた。
「そんな小さな声じゃ、何言ってるのか全然聞こえないわ。どこをどうやって苛めてほしいのか、もっと、大きな声ではっきりと言いなさい。そうしたら、虐めてしてあげるわ」
 アンナの興奮がどんどんと高ぶっていった。
 我慢の限界だった。
 身体の奥から、熱くて粘り気のある粘液がとめどなく溢れているのが自分でもよくわかる。恥ずかしくて、気が変になりそうだった。
「バイブで……一番奥を……めちゃくちゃかき回して……」
「そんな恥ずかしいお願い、よくできるわね。変態!」
 不意に脚を開かれ、そのままぐっと手前に引き寄せられた。襞と尻肉がさらに開かれ、羞恥心が増大する。
 アンナが大声をあげて仰け反った。
「あそことお尻の穴が丸見え……。すごく恥ずかしい恰好だわ。それに、こんなにびちゃびちゃに濡らしちゃって……」
 沙羅が左右に開いたアンナの襞を、指でなぞる。
「じゃあ、虐めてあげる」
 沙羅がバイブを手にとる気配が伝わってきた。身体の奥がキュンと緊張する。
「これ、欲しい?」
 沙羅がバイブをアンナの口元にあてる。
「ほ、欲しい……」
 アンナがバイブに舌を這わせる。額から汗が流れ落ちる。
「自分から、足を開きなさい」
 アンナは目をぎゅっとつむり、両足が震えるほど限界まで開く。まるで自分の恥ずかしい部分を見てくださいと、お願いするかのように……。
 沙羅が両手をアンナの尻肉に添えて上に持ち上げると、肛門が上を向いた。
「あそこもお尻の穴も丸見え……。全裸で……大また開きで……全部……胸も、あそこも、お尻の穴まで……恥ずかしいところが全部丸見え……」
 被虐の興奮が全身を駆け巡る。アンナの羞恥心は頂点を迎えようとしていた。熱く疼いている部分が、すごく敏感になっているのがわかる。
 大きく開かれた両足の間に沙羅がバイブを這わせる。濡れそぼった部分の周辺を彷徨いながら、アンナが溢れさせた粘液を掬いとっていく。
「早く、入れて……」
 アンナが尻を振った。それを合図に、一気にズブズブと侵入してきた。
 桁違いの快感に、アンナは全身を震わせた。熱い蜜壷が、卑猥なオブジェを飲み込んでゆく。何の抵抗も無く一気に根元まで挿入された。押し出された粘液が蜜穴から溢れ、太腿を伝わってショーツの上に落ちた。
 沙羅がふふっと鼻で嗤った。
「散々焦らされた後だから、すごく気持ちいいんでしょ?」
「いい……気持ちいい……」
 バイブで膣の中をかき回される。アンナは身体をのけぞらせて叫んだ。唇を震わせながら、ひたすら快感を貪る。
「欲しくて欲しくて、仕方が無かったみたいね。本当に恥ずかしい女……」
 快感を求めて尻が勝手に動き出す。くちゅくちゅと卑猥な音を立てながら、沙羅が奥まで挿入したバイブで激しく肉壁を刺激する。
「見ているこっちのほうが恥ずかしくなるわ。いやらしい音させながら、お尻まで振っちゃって」
 沙羅の人を蔑む低い声が、アンナの膨張した被虐心に火をつける。奥まで挿入されたバイブを、肉壁でぐっと締め付ける。
 突然、新しい快感が、背筋を走った。沙羅の舌が、肛門の上を這っている。
「ああっ、そこはだめ!」
「嘘、ここも気持ちいいくせに。私はあなたのことは何でも知っているのよ」
 沙羅が舌を肛門に押し込んできた。
 体の奥がかき回される。腰椎から上がってきた電流が背中を貫き、アンナは悲鳴を上げた。
「ここ、凄く気持ちいいんでしょ? あなたの身体のことは、私が一番よく知っているわ」
 アンナがまた悲鳴を上げた。沙羅がバイブの先で、子宮の入り口を擦りあげる。アンナの弱点を、沙羅が巧みに攻め続ける。
 一気に追い詰められたアンナは背中を大きく反らせると、腰を激しく痙攣させながら、絶頂に達した。
「なによ、もうイっちゃったの?」
 沙羅が、アンナの尻にキスをした。
「あなたの恥ずかしい声、しっかりと聞かせてもらったわ」
 達する時の恥ずかしい声を聞かれたと思うと、体の奥の方からゾクゾクとした感覚が這い上がってきた。まるで、体中の神経の上を毛虫が這うような感覚だった。強烈な被虐感を伴うその感覚に、アンナは酔いしれた。
 アンナは、自分の痴態を凝視され、支配され、服従する喜びで満たされていた。ただひたすらこの女に服従し、支配されるという被虐の快感……。
「まだまだよ。まだ許さないわ。あなたの気が変になるまで、今夜は苛めてあげるから」
 アンナにより一層の快感を貪らせるため、沙羅のバイブはその後も激しく動き続けた。

 顔に仄かな熱を感じる。唇に柔らかい感触。目を開けると、沙羅が微笑んでいた。
「どう、満足した?」
 思わず顔をそむける。さっきまでの激しい羞恥プレイでの興奮がすっかり治まっていた。
「正気に戻っちゃったから、恥ずかしいんでしょ?」
 沙羅が抱きついてくる。
「私も良かったわ」
 沙羅が目の前に洗ったばかりの双頭バイブをつき出した。沙羅の裸体を両手でつき放すと、アンナはベッドを降りてバッグから封筒を取り出した。
「はい、これ」
 金の入った封筒を、沙羅の前に投げ出す。
「満足したらとたんに冷たくなるのね。一発やり終えたスケベオヤジみたい」
 封筒の中の金を数えながら、沙羅が拗ねたような顔で口を突き出した。「どうせ、私はビアン専用の風俗嬢よ」
「沙羅」アンナが沙羅の身体を抱きしめた。上品な香水の香りが鼻腔をくすぐる。「もちろん、あなたをただの風俗嬢だとは思っていないわ。私にとって大切な人」
「あなたは、私にとっては上得意のお客様」
「意地悪」沙羅の鼻を指でつつく。
「どうしたの? 今日は凄く燃えていたじゃない。普通のプレイじゃ満足できないって言いだすんだもん、びっくりしちゃった」
「でも、どうして私が虐められたら感じる女だってわかったの?」
「これでもプロなの。大切なお客様の嗜好はそれとなく探り出すことにしてるの。それに、あなたは典型的なマゾ」
「どうして?」
「人をいたぶるのが好きな女に、マゾが多いの。サドじゃなく」
 アンナがどきっとして沙羅を見た。
「人をいたぶる? 私が?」
「違う? 時々、凄味のある目をする時があるの。サディスティックな、男をいたぶる女の目よ。そんな女は、自分もいたぶられたいと思うものなの」
「そうかしら」
 アンナはその場をごまかすようにセーラムライトを取り出して火をつけた。吐き出した煙で、二人の間にぼやけた幕が下りる。
「ねえ、白人の女のあそこって、本当にチーズの匂いがするの?」沙羅が訊いてきた。
「なに、それ」
「あなた、白人の女とやったことあるって言ってたじゃない」
「いったけど、チーズの匂いなんてしないわよ。不潔にしたら、日本人だってそんなニオイするんじゃないの」
 アンナの冗談に、沙羅が笑っている。アンナがセーラムライトの箱を沙羅に投げ渡したとき、テーブルに置いた携帯電話が鳴った。
「だれ、女?」沙羅が画面を覗き込もうとする。
「仕事の話よ」
 彼女の身体を押し返すと、アンナは携帯電話を持ってベッドから離れた。
「今、いいかな」大島の低い声が流れてきた。
「ええ」
 バスルームに入ると、ちらっとベッドのほうを見た。沙羅がタバコを吸いながらテレビを見ている。プロの高級風俗嬢なのだ。彼女も心得ている。
「お見事だったね。ニュースを見たよ。残りの金は振り込んでおいた。確認してくれたか?」
「信用してるわ」
「続きの仕事も受けてくれるね」
「リスク次第ね。詳しい話を聞いてから決めるわ」
「時間はあまり空けないほうがいい。やられたら間髪入れてやり返すのが連中のやりかただから。勝手に暴れ回られても困るんだ。明日、いつもの場所で。どうだい?」
「オーケー」
「それと、あんたが欲しがっていた情報が入った。山岡幸一の件だ」
 心臓がどくっとした。悪寒で鳥肌が立ち、背中に冷たい汗が流れる。
「あんたの言っていた通り、先週刑務所から出てきたよ。今は無職で居酒屋通い。出てきてそうそう店のバイトを口説いている。ありゃ、またやるな」
 唾を飲み込む。脳裏に当時の悪夢が突然よみがえってくる。
「あんたが関わるような奴じゃないな。女子高生に突っ込んで十年。クズのような男だ」
「いいの、個人的な問題だから」
「誰かの敵討ちかい?」大島が意味ありげに言う。
「詮索は無用よ。後でメールで送っておいて。情報料は振りこんでおくわ」
「貸しにしておくよ」
「人に借りを作るのは嫌いなの」
「わかったよ。すぐに送る。明日、いつのも場所でよろしく」
 大島が電話を切った。胸がまだ高鳴っている。山岡幸一。すぐに地獄に落としてやる。
 ベッドに戻ったアンナを見て、沙羅が顔を曇らせた。
「どうしたの? 顔が真っ青よ」
「えっ?」思わず頬に手を当てる。「大丈夫よ」
「さっきの電話でしょ? 何言われたの?」
「大丈夫だって。心配しないで」
 沙羅に抱きつき、彼女にキスした。

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