はじめに
私は、ずっと作家になりたいと思っていました。
純文学の読後の寂寥感が大好きで、若いときは、純文学こそが真の文学だと思っていました。
難しいものを読むことで、自分は頭のいい人間だと錯覚させたかっただけなのかもしれません。
しかし、初めて小説を書いたとき、あまりのできの悪さに落ちこみました。
プロの作家の本を読み、こんな難しい文章はやはり自分にはかけないのだと、鬱々と過ごしたものでした。
しかしある日、小説は「ただの暇つぶし」でいいのだという誰かの言葉を聞いてから、気が楽になりました。
ここにきて、ようやく小説は自由で楽しい娯楽なのだという考えに思い至ったのです。
誰もが最初に読書の楽しさを知るのは、ファンタジーやSF、探偵小説やミステリーからでしょう。
子供だけではなく、歳を重ねてきた読者にもそっち系が圧倒的大多数なのです。
私の周りのアラサー・アラフォー・アラフィフで、純文学など読んでいるものはいませんし。
もちろん、純文学はいいものですよ。今もたまに読みます。
途中中断した時期もありましたが、長い間小説を書き続けてきました。
小説をこれまで書いてきて痛感したことは、「自分の能力を越えたところに目標を置かない」ことです。
もちろん、作家としてデビューを果たすためには志を高く持つことは必要です。
しかし、高い目標の重圧に負け、「どうせ俺なんて……」と夢を諦めてしまっては本末転倒だと思います。
「継続は力なり」
今の自分の実力を基準に、のんびり焦らず、しかしデビューという目標はしっかりともって、心に秘めた熱い思いを文章に綴っていくしかないのです。
等身大の自分というのもなかなか捨てたものではない。
ありのままの自分を磨き上げることで、それまで見えていなかったものが見えてきます。
このブログでは、私の書いたオリジナル小説を紹介するとともに、自分自身が実践してきたハウトゥーを再確認する目的で、小説を書くための基本的な技術について書いていきたいと思います。
そして、いつか作家としてデビューして見せます。
皆様の忌憚のない意見やご指導、お叱りを待っています。