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感染したら脳が溶かされて死亡する! 日本にもいる危険な微生物 脳食いアメーバ フォーラーネグレリア



感染したら脳が溶かされて死亡する! 日本にもいる危険な微生物 脳食いアメーバ フォーラーネグレリア






フォーラーネグレリアは、湖、川、温泉などの淡水でよく見られるアメーバの一種です。
大きさは50分の1ミリ程度で、土壌や中および、湖や池、河川などの淡水に生息し、細菌などを捕食して生活しています。



25~35℃の温かい水の中で見つかる事が多いですが、40度以上の高温にも耐性があって、温泉や工場の排水で見つかることもあります。

このフォーラーネグレリアは、人間に重篤な症状を引き起こします。
汚い川で泳いだりして、フォーラーネグレリアが水と一緒に鼻に入ると、匂いを司る嗅球に入って、嗅覚と味覚が失われます。
続いて、脳につながる嗅神経をたどって頭蓋内を通り抜け、5日ほどで脳に侵入してきます。



体内の免疫細胞がフォーラーネグレリアへの攻撃を開始することで、初めは嗅覚認知の変化が起こり、続いて、発熱、頭痛や嘔吐などの症状が現れます。
その後、感情を司る前頭葉が冒されて、精神錯乱や幻覚に襲われ、脳幹と脊髄が分断されて、昏睡やけいれんの後、呼吸不全で死亡します。

初期症状が風邪に似ているので、多くの人は病院には行かずベッドで休んで治そうとします。
しかし、その間、どんどん脳が冒されてしまい、手遅れになってしまいます。
治療法も不明で進行も早く、ほとんどの患者が、初期症状が現れてから1日から2週間の間に死亡します。

致死率はなんと97%にもなります。



たった一滴でも、フォーラーネグレリアの潜む水が鼻に入ると感染してしまいますが、口から水を飲んでも感染しないといわれています。

この殺人アメーバは南極以外のすべての大陸で発見されていて、2012年までに16ヵ国で310件の感染が報告されています。

アメリカでの報告件数が最も多くて、1962年から昨年までの間に143件の感染が報告されていて、生き延びた人はたった4名です。
生き延びることができた患者はみんな、初期段階で抗寄生虫薬などの投与を受けていますが、脳の奥まで達すると、もはや薬は効きません。
脳がぐちゃぐちゃに破壊されてしまうので、脳喰いアメーバとも呼ばれています。



湖や川、池で泳いだり、ダイビングをした人がこのアメーバに感染して数日後に死亡するといった事例がほとんどです。
しかし、プールで泳いで感染した患者が出ました。
44歳の男性が屋内プールで泳いだ後に、脳喰いアメーバに感染したのです。
この男性はプールで泳いで5日前に、激しい咳に苦しんで救急搬送されましたが、意識不明になって、病院搬送から5日後に死亡しました。

さらに、水道水から感染する人も出ました。
2011年にアメリカ、ルイジアナ州で男子大学生と50代女性が相次いで感染して死亡しました。
徹底的に調査した結果、男子大学生の家では温水器から、50代女性の家では浴槽から脳喰いアメーバが検出されたのです。
そして2人とも「鼻洗浄器」を使用していたことがわかりました。
これらのことから、温水器や浴槽内で増殖した脳喰いアメーバが鼻を洗浄した際に感染したとわかったのです。

さらに2020年、6歳の少年が家のホースの水からフォーラーネグレリアに感染して死亡しました。
水質調査の結果、市の中心部にある消火栓近くの貯水タンクと少年の家のホースの3箇所で陽性結果が出ました。
塩素による消毒も脳喰いアメーバの殺菌に効果があるとされていましたが、消毒されているはずのプールや水道システムからフォーラーネグレリアが発見されたことで、街中がパニックになりました。

残念なことに、フォーラーネグレリアは日本にも存在して、実際に被害者が出ています。
1996年に佐賀県鳥栖市で25歳女性がフォーラーネグレリアに発症しました。
この女性は発熱、頭痛、嘔吐のあと、昏睡状態で救命救急センターに緊急搬送されましたが、10日ほどで死亡しました。
そして、死亡後の病理解剖でショッキングなことがわかりました。
その女性の脳は形状を保てないほど、ぐちゃぐちゃになっていたのです。



注目すべきは、この被害者が感染したのが冬だったことです。
つまり、川や湖の水経由で感染したのではないということです。

どこで感染したのか結局わかりませんでしたが、原因と考えられたのは、温泉でした。
フォーラーネグレリアは46℃のお湯の中でも生息できるのです。

アメリカ北部の寒冷なミネソタ州でもフォーラーネグレリアが発見されています。
地球温暖化の影響でとフォーラーネグレリアの脅威が拡大しているのです。



常日頃から水が鼻に入ることを避け、水道水を使った鼻洗浄は避けるべきです。
鼻洗浄するのであれば、専用の薬品を使ってください。
川や淡水ではあまり泳がない方が身の為です。

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