【世界の絶景】不思議で巨大な穴ふたつ! 地獄の門 グレートブルーホール
【世界の絶景】不思議で巨大な穴ふたつ! 地獄の門 グレートブルーホール
1.カリブの宝石『グレートブルーホール』
光り輝く広い海に、突如ディープブルーの巨大な穴が!
“カリブの宝石”とも呼ばれる『グレートブルーホール』は、ベリーズ珊瑚礁保護区として世界遺産(自然遺産)にも登録されているダイバー達の人気スポットです。
世界の「絶景」としても紹介される事が多い場所でもあります。

直径は313メートル、深さは125メートル。
氷河期時代には洞窟だったものが、氷が溶けて海の水位が上昇し洞窟が水没して出来たと言われています。

約180万~1万年の更新世。
珊瑚の死骸などによって、カリブ海の中に石灰岩層ができるのですが、その石灰岩層が地震や火山活動によって海上に隆起して、海から突き出した陸地のような形になりました。
何万年もかけて隆起したと言われています。
隆起した石灰岩層の地面には、木々が育ち、雨水を吸い込み、地面の中へ水脈として張り巡らすことになります。
この水脈から石灰岩層が浸食を起こし、地中に円錐形やドーム型の巨大鍾乳洞ができあがります。
やがて、地表の石灰岩層が溶け出し、巨大地震の影響もあり、中の大きくなった空洞との重みのバランスで天井部が崩壊し、巨大な穴ができます。
そして、約1万年前、第4氷河期が終わった頃に、海水が増し、地球上の海面が一気に上昇します。
地上にあった陸地の穴の高さよりも海が上昇し、陸地の穴は海の穴になったわけです。
昔の名残なのか、ホールの壁には鍾乳石があります。

2.トルクメニスタンのカラクム砂漠にある観光スポット「地獄の門」
旧ソ連の一部だった中央アジアのトルクメニスタン。
中央アジアの西部に位置し、国土の約85ペーセントをカラクム砂漠が占めています。
つい最近まで規制が厳しかったため、今でも情報が少なく謎の多い国という印象を受けます。

「地獄の門」は、カラクム砂漠のなかにある旧ソ連時代の掘削作業中の事故でできた巨大な穴で、科学者たちが有毒ガスが漏れ出ることを恐れてつけた火が、40年以上経った今も燃え続けているのです。

燃え続ける炎の正体は、天然ガス。
1971年、この地に埋蔵されている天然ガスを調査するべく、砂漠を採掘していた際に起きた陥没事故がそもそもの始まりです。
幸い、事故による怪我人はいなかったものの、直径50メートル以上にもなる穴からは、危険なメタンガスが絶え間なく吹き出てきます。
メタンガスは地球温暖化ガスのため、環境への悪影響を危惧し、すべてのガスを燃やし尽くそうと、火種を穴へ投下して点火したところ、数週間で収束する予測が大幅にはずれ、現在も燃え続けているというのです。
現状、消火手段はなく、天然ガスの埋蔵量自体が不明なことから、いつまでこの状態が続くのかは予想がつかないとのこと。
「地獄の門」と名付けられた場所は国としても不名誉なのか、大統領による封鎖指示が出たものの、いまだ解決にいたっていません。

一方では、独特の風景が話題を呼び、ここを訪れる砂漠ツアーも登場しています。
科学者たちの「誤算」によって誕生した「地獄の門」はこうして、天然ガスの埋蔵量世界第4位を誇るトルクメニスタンの象徴となっています。
実はこの穴には何故か蜘蛛が大量に近づいてくるそうです。
ガスに含まれる成分に蜘蛛が引き寄せられてくると考えられていますが、長さ15cmくらいのiPhoneサイズの蜘蛛たちが、毎日地獄の門へ飛び降り自殺しているそうです。
