小説とは(1)
いまさらとお思いになるかもしれませんが、小説とは、以下の構成で成り立っています。
・説明(叙述又は要約)
・描写(風景・心理・行動)
・会話(台詞)
小説とは、これらのパーツの組み合わせなのです。
そしてその組み合わせの手際の良さが、作者の力量のひとつともいえるでしょう。
パーツの組み合わせなどと書くと簡単なような気がするのですが、それがなかなか書けないんです。
優れた書き手たちによって、我々読者は物語の世界に引きこまれてしまいます。
活躍している作家の小説を読んでいると、頭の中で主人公が笑い、泣き、怒り、悩み、会話し、動く様子が、まるで映画を見ているように、頭の中に各シーンが次々と浮かんできます。
ただ、作者の書き綴った文字を読んでたどっていくだけでです。
これは本当にすごいことだと思います。
彼らの語りの巧みさには嫉妬すら覚えることもあります。