fc2ブログ

ハイエナたちの掟 6


 蔵祐は携帯電話を耳に当てたまま、遠藤リナの華奢な肩に置いていた手をゆっくりと下げていった。セーラー服の上からなだらかな膨らみを軽く揉む。言いつけどおり、ブラはしていなかった。
 女子高生にしては大ぶりな、弾力のあるいい胸だ。地下アイドルとしてデビューして三か月。もう少し性的な匂いが欲しいところだが、毎週抱いてやればそのうち男に媚びる目にも潤いが灯ってくるだろう。
 襟元からセーラー服の中に手を滑り込ませる。少しずつ胸を弄ぶ手に力を込め、少女の乳房の感触を楽しんだ。リナはにっこり笑うと蔵祐の足の間に跪き、ズボンのファスナーを下ろした。そして半分勃起しているペニスを取り出して、何の躊躇もなく口に含んだ。彼女の口の中のねっとりとした温かさがペニスを包んだ。
 蔵祐は、携帯電話の向こうから聞こえてくる中年男の泣き言を聞きながら、美少女の口を貫くように刺さったペニスを黙って眺めていた。最近の女子高生は救いようがない。それに比べ、千賀子は穢れのない処女だ。
 千賀子の透き通るような裸体を思い出すと、ペニスが一気に膨張した。脚の間で跪いている淫乱女子高生が、自分の魅了で男が興奮しているのだと勘違いしたのか、蔵祐を見上げてにっこり笑った。
「プロの仕事やな」
 男の泣き言が途切れた隙に、呟くような声で言った。用心しろといっていたが、若い女を使ってドアを開けさせ、隙を突いてスタンガンで気を失わせて身体を拘束し、占拠させていた物件から若いチンピラを追い出した。部屋の元所有者だった田島が物件を取り返してほしいと泣きついてきているが、こうなってしまっては難しいだろう。
「そんなこといわんと、なんとかでけへんやろか」
 連中は数日前に引越し屋に連絡し、名古屋から荷物を持ってきた。その名古屋のアパートも正式に契約していた。つまり、第三者から見たら、正当な所有者が正当な所有権を主張していることになる。
 一度部屋を出た以上、どうしようもない。押しかけて居座ればこちらが不法占拠になる。
 プロの仕事だ。下手に手を出すとしっぺ返しを食らうかもしれない。そのための対応策も連中は考えているだろう。
「もう、諦めるしかおまへんな」
「そんな殺生な」
「まあ、運が悪かった思うしかしゃあないでっしゃろ」
 そういって、電話を切る。もともと商売に失敗して取り上げられたマンションだ。我が身から出た錆。それを欲に駆られて何とか安く取り戻そうなど、おろかな行為だ。しかし、俺に歯向かった奴は許すわけにはいかない。調査をさせなければ。
「お仕事の電話?」
 リナが顔を上げてくる。
「そうや、お前を売り込むためには金がかかるんや。しっかり稼がんとな」
 リナは嬉しそうに微笑むと、性的な作業に戻った。陰嚢を舐め上げ、ペニスの先を舌で嬲った。リナは蔵祐のペニスの先の割れ目を舌でこじ開けるように舐める。リナの唾液に濡れた亀頭の先端を、紅い舌がチロチロと這い回った。そのまま陰茎の根元の方まで舐めていき、袋を口に含め、それからずっと上目使いで蔵祐の顔を見ながら奉仕を続けた。
 慣れているなと、蔵祐は思った。まだ十六歳だといっていたが、銜え込んだ男の数は十はくだらないだろう。
 リナが切れ長の瞳で蔵祐を見つめながら、陰茎を少しずつ舐めていき、皺だらけの袋に達するとそのまま口に含んだ。そして、もう一度ペニスを口に含み、唇で上下に扱き始めた。
 蔵祐の足元に跪いてリナがペニスをしゃぶり続けている。さっきと同じように、蔵祐の眼をジッと見つめて熱っぽく情熱的に口いっぱいに頬張っている
 リナの口がさらに激しく動いた。蔵祐はリナの後頭部を押さえつけると自分でも腰を動かした。ジュボジュボ、とリナの口がいやらしい音を立て、床には激しい上下運動で溢れた唾液がポタポタと垂れていた。
 蔵祐はリナの顎を手にとって持ち上げた。彼女の口からペニスがこぼれる。少女を立たせると、むっちりした思春期の少女特有の健康的な太ももの間に手を滑り込ませた。
「ビショビショやないか。おしっこ漏らしたみたいやな」
 リナの性器が愛液でヌラヌラと熱くなり、指先を締め付けてくる。
「あっ……ねえ……パパ……早くしてぇ……」
 息を荒げながら可愛い瞳が熱っぽく蔵祐を見つめている。その表情は男を誘惑しようとする街娼そのものだった。
 清純派アイドルの卵が、聞いて呆れる。

「お前、家どこや?」
 セックスを終えた蔵祐が、リナの乳房をまさぐりながら聞いた。横に寝転んでタバコを吸っていたリナが、天井に向かって煙を吹き上げた。
「私? 東大阪のブラクや」
 そういって、リナは笑った。
「私、ブラクやねん、パパ。エタってやつ。私の住んでるとこはむちゃくちゃなところやねんで。中学生は覚醒剤売ってるし、おっさん連中なんか仕事もないから金もないし、いつも溜まってるんや。この前なんか、通りすがりの女の子をいきなり近くの倉庫に連れ込んで五人がかりで犯したんや。それで、裸の写真とって、警察にゆうたら写真ばら撒くゆうて脅したんやで」
「むちゃくちゃやな。人間やないで」
「そうや。ブラクは人間以下なんや」リナは机の上の箱からティッシュを引き抜くと、慌てて股間を拭った。リナの身体の奥に放った精液がこぼれだしてきたようだ。
「まあ、警察かって面倒がって足踏み入れへんねんけどな。それで、そんなんしかおらんから、大人になっても男はヤクザの下っ端か日雇い労働者。女は風俗嬢や」
「俺もそうや」
「パパもブラク?」
「お袋は食肉センターちゅうとこで働いとったんや」
「むっちゃ、わかりやすいやんか」
 そういって、リナがティッシュを持った右手で股間を押さえながら、けたけた笑っている。
「お袋の働いてた屠殺場が通学路途中にあったんや。やたら広い敷地で、高いブロック塀で囲ってあるんや。中が見えへんようにな。あの塀の向こう側は覗いたらあかんって、近所のおっさん連中がようゆうとった。そんなんゆわれたら覗かんわけにはいかんやろ。それで、学校の帰りにみんなで覗いてみようってことになったんや」
 リナが好奇心を漲らせた目で蔵祐を見ていた。
「みんなで塀をよじ登って中を覗いたんや。おっさんらが、小さな倉庫みたいなとこでブタを殺しとった。ゴムエプロンみたいなんつけて、血がべっとりついたでかい牛刀を手にもって、ブタの首を掻っ切って逆さに吊るしてた」
「なんか、グロイ話やな」
 リナが顔をしかめる。大きな乳房の間に汗が一筋流れ落ちるのが目に入った。
「みんな、笑いながら殺してたんや。おっさんら、もう死にやがったとか、血がようけ出てきよるゆうて笑っとった」
「そのおっさんら、頭おかしいんとちゃうん?」
「ブラクはみんな気違いなんや。ブタも殺される前は、つながれてるときはブウブウ普通に鳴いとるんやけど、殺されるときの鳴き声は、なんてゆうか、機械が出す爆音みたいに鳴くんや」
「どんな鳴き声なん、それ?」
「どうゆうていいかわからん。それまでは何の音やと思っとったんやけど、動物が殺されるときにあげる悲鳴っちゅうんか、断末魔の声やとわかったんや。それを聞いておっさんらがまた大笑いしよるんや。俺はそれ見てその場で吐いたんや。全部吐いたんやで。それからしばらく肉は食えんかった」
「グロいなあ」
「お袋はいつも屠殺場の男を部屋に連れ込んどった。男に嵌められながら、殺されるブタと同じ声、出しとった」
「屠殺されとったんとちゃうか」そういって、またリナが笑った。リナの細く白い指に挟まれたタバコの先から灰が床に落ちた。
「俺はそうやって生まれたんや。親父が誰か、俺は知らん。お袋も俺の親父が誰か知らんかった。あの屠殺場におったおっさんらの中に、俺の親父がおったかもしらんな」
「パパもいろいろあってんな」
 リナが蔵祐の腕に抱きついた。
「パパに相談したいこと、あんねん」
「なんや」
「この前、中学のときの同級生に会うてんけど、そいつ、昔のことばらすゆうて、私のこと脅してきよんねん」
「昔のことって?」
「私、中学のときグレてたって話したことあるやろ。ぐれるゆうたって、タバコ吸うくらいの可愛らしいことやってんけど、そいつがネットとか週刊誌に遠藤リナはスベタのヤリマンやて言い降らすって脅しよるんよ」
 そういって、大きな乳房を押し付けてきた。
「そんなんされたら、もうセンターなんて取られへん。私、もう終わりや」
 リナが蔵祐の胸に顔を押し当てて泣き始めた。
「その嫌な奴を懲らしめてくれってゆうんやな」
「昔のこと、ばらされると困るんや」
「そらそや。リナにはもっと活躍して稼いでもらわんと、事務所が儲からんわ。リナは事務所で一番の稼ぎ頭やからな」
 稼ぎ頭といっても、きわどい水着集が一部のマニアに受けているだけだが。
「パパに任せとき。リナを苛める奴はきついおしおきやで」
 蔵祐はリナの乳房に手を伸ばして揉み始めた。
「ほんまに? ありがとう。パパ、大好きや」
 リナが蔵祐に抱きついてキスした。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

アーケロン

Author:アーケロン
アーケロンの部屋へようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR